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こちらは私、一見野郎が周りに気を適当に使いつつアニメ・アニソン・読書等の雑談をするブログです。

Animelo Summer Live15年史勝手に分析 3-1:アニサマ主要パート担当アーティスト一覧と分析

Animelo Summer Live15年史勝手に分析
3-1アニサマ主要パート担当アーティスト一覧と分析

 

※この企画の記事内では個人名は敬称略で記載しております、ご了承ください。

 

 

1:はじめに

 

 今回からは第三部、もしくは第三章、第三幕でもいいや、「アニサマセトリとパート担当アーティストについて」に入っていきます。

第一章でアニサマの歴史を、二章で出演者のレーベルを見ていきました。この三章ではアニサマのセットリストを見ていき全体の流れと構成からわかる傾向を見ていこうと思います。

今回は誰がどこを任されているかという、パートの担当者についてです。

さて皆さん、ライブフェスの出演順序を決める時に重要なのは何でしょうか?

そう、トリです所謂ヘッドライナー、そのライブの看板です。終わり良ければ総て良しという言葉があるようにその日のまとめ役となるトリの選出は非常に重要です。

そして次に重要になるであろう人がトップバッターです。ライブの始まりをいきなり盛り上げられる人選をし、その日の流れを作っていく重要な人選です。アニサマの場合最初の1曲がコラボレーションとなる事が多く、その勢いを引き告げられる人を選ぶ必要性があります。

またトリ前の人選も大切です。残りの出演者数からだんだんと後誰が残っているんだと考え、そして終わりが近づいているライブの雰囲気の中ラストスパートに入り、トリへと繋ぐ盛り上げを担当するトリ前から2~3組ほどの立ち位置に担当されるアーティストを選りすぐらなければいけません。

それにアニサマでは2011年から休憩が導入されたことにより前後半にライブが分けられ、前半のトリと後半のトップバッターが新たに誕生する事となります。これによってライブに段丘がさらにつくようになり、前半をうまく締められる人、後半からの再スタートをうまく点火できる人が必要となります。もちろんそれぞれのトリ前二番手といったその前後も重要なポジションです。

…これ以上増えるとお前は「出演者はみんな大事です」、で締めそうだと言われそうですので(まあどうでもいい出演者なんていませんが)ここらへんで終わらせますが、とりあえず二つある頭と尾の周りが重要となります。

それではまず、実際のアニサマでそこは誰が担当したのか、を見ていきましょう。

それではまず表の見方です。

 

・普通の文字:過去に同一名義での出演経験があり

・太文字:初出演

・斜体:シークレットでの出演

・下線:活動休止、解散、引退等で今後の出演の可能性が非常に低い

・黒字:声優ソロアーティスト

・赤字:アニソンシンガー、及びアニソンシンガーによるユニット

・青字:声優ユニット(声優がボーカルを担当する音楽ユニット含む)

・紫字:作品ユニット

・緑字:J-POP、J-ROCK等一般系アーティスト、ボーカロイド

 

2:OP近辺の出演者について

 

まずはトップ周辺&前半トリ周辺の表を見ていきましょう。2011年より前は休憩制度が存在しないので空欄です。

なお一部アーティストはわかりやすくするため実際の出演時と異なる名義に変えている場合があります、ご了承ください。

 

  OPコラボ 1番手 二番手
2005 水樹奈々奥井雅美 奥井雅美 石田燿子
2006 奥井雅美栗林みな実 栗林みな美*1 石田燿子
2007 奥井雅美水樹奈々 奥井雅美 桃井はるこ
2008DAY1 水樹奈々田村ゆかり 田村ゆかり 石田燿子
2008DAY2 JAM Project美郷あき 美郷あき ELISA
2009DAY1 石川智晶angela angela いとうかなこ
2009DAY2 水樹奈々平野綾 平野綾 米倉千尋
2010DAY1 JAM Project栗林みな実 fripSide angela
2010DAY2 茅原実里May'n 茅原実里 milktub
2011DAY1 田村ゆかり茅原実里 May'n ULTRA-PRISM
2011DAY2 堀江由衣水樹奈々 栗林みな実 黒崎真音
2012DAY1 田村ゆかり&May'n 川田まみ いとうかなこ
2012DAY2   ST☆RISH 堀江由衣
2013DAY1 茅原実里 & ALI PROJECT ももいろクローバーZ アイドルマスターシンデレラガールズ
2013DAY2 angela & Zwei fripSide 上坂すみれ
2013DAY3 水樹奈々 & 宮野真守 後ろから這いより隊G 竹達彩奈
2014DAY1   JAM Project 茅原実里
2014DAY2 FLOW & GRANRODEO FLOW ももいろクローバーZ
2014DAY3 T.M.Revolution & 水樹奈々 May'n 悠木碧
2015DAY1 アイドルマスター×μ's キング・クリームソーダ BACK-ON
2015DAY2 スフィアfripSide fripSide i☆Ris
2015DAY3 GRANRODEO小野賢章 てさプルん♪ TrySail
2016DAY1 デーモン閣下&GRANRODEO GRANRODEO 春奈るな*2
2016DAY2 B.B.クィーンズ with A応P A応P Poppin’Party
2016DAY3 筋肉少女帯&angela 筋肉少女帯 地球防衛部
2017DAY1   SOS団 けものフレンズ with オーイシマサヨシ
2017DAY2 angelafripSide angela KING OF PRISM
2017DAY3 LiSAMay'n 上坂すみれ アイドルマスター SideM
2018DAY1 三森すずこ&内田彩 藍井エイル GARNiDELiA
2018DAY2 内田真礼&水瀬いのり ウマ娘 プリティーダービー 竹達彩奈
2018DAY3 ミルキィホームズ&i☆Ris&上坂すみれ&東山奈央 妹S ORESAMA
2019DAY1 けものフレンズ×i☆Ris×スフィア けものフレンズ with オーイシマサヨシ 伊藤美来
2019DAY2 茅原実里×TRUE 茅原実里 畠中佑
2019DAY3 藍井エイル×蒼井翔太 スピラ・スピカ 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

 

まずはアニサマ開幕の花形、OPコラボからです。

ほぼ全ての年でOPコラボがあります。例外としては2012年日曜、2014年日曜、2017年金曜ですが、2017年金曜のSOS団茅原実里が通常出演し平野綾後藤邑子がシークレット出演したという形なのでコラボと解釈してもいいでしょう。2012年日曜のST☆RISHは通常出演とはいえ同日に宮野真守鈴村健一谷山紀章GRANRODEO)が出演しているので無理やりコラボと解釈してもいいですがやめておきます。完全にコラボで無いのは2014年のJAM Projectぐらいです。

そして2009年まではOPコラボをした出演者の内一組がトップバッターとしてそのままソロの出番に続くという形が続きました。2008年からはコラボ兼トップバッター担当は初出演ながら知名度の高いアーティストが担当する事が多くなり、最初の盛り上げに相応しい人選が行われるようになります。また06年と09年土曜を除きコラボをしたもう一組はトリを担当するという事も続き、この形式は初期のアニサマの様式美と言えます。

この別パターンが始まったのは2010年からです。2010年土曜日のfripSideはOPコラボに参加せずトップバッターを担当するという流れであり、このころからトップバッターがOPコラボに参加しないというパターンが増えていきます。

OPコラボに参加しないアーティストがトップバッターを務める場合は大きく二つのパターンがあります。

1つは出演1~2回目の新人である場合です。例としては2010年土曜のfripSide、2013年金曜のももいろクローバーZ、2013年日曜の後ろから這いより隊G等があります。

もう1つは既に数回出演しており一定の経歴や知名度、地位と呼ぶべきものがあるアーティストである場合です。2011年土曜日や2014年日曜のMay'n、2011年日曜の栗林みな実、2013年土曜のfripSideといったパターンです。

また例外的に十分すぎる知名度がありながらも初出演となる場合、この2つを満たす場合もあります。2012年土曜の川田まみ(初出演、10年以上の経歴)、2014年土曜のFLOW(二度目の出演、15年以上の経歴)等です。

そして2014年頃から1日に複数のトリ経験者が出演する日が現れ始めると、過去のトリ経験者がトップバッターを担当する事も起き始めました。過去トリを担当するほどの実力や人気を持つアーティストが最初に出れば一気に盛り上げられるという事です。特に2014年金曜はJAM Project茅原実里と大トリ経験者2組が連続して出演し、その日のトリの予想を大いに盛り上げる事となりますた。またこの場合は昨年の大トリがそのままトップバッターを担当するという形もあります。例えば2016年金曜のGRANRODEO、2017年土曜のangelaといったケースがあります。

ちなみに近年では過去普通に出演していたアーティストがシークレットで出演するという普通に出せや方法もありますが、この場合はOPコラボでの出演やトップバッターを担当するという事が多いです。最初からのサプライズという狙いでしょう。この場合同日に関係ある出演者がいる場合が多いです。例としては2015年土曜のfripSide*3、2017年日曜のMay'n*4、2018年金曜の藍井エイル*5がいます。

トップバッターに続く二番手に目を向けてみると、初出演もしくは2回目の出演者が多く見られます。これは比較的初期からの傾向です。2012年以降初出演者の数が多くなるとさらに顕著になり、特に2015年は高い作品ユニットが序盤に回される事が多くなります。それは単に知名度が高いというだけでなく、1日に複数の声優ユニットで出演する出演者が多くなり休憩や準備で時間が必要となるためです。例えば2017年金曜と2019年金曜の相羽あいな*6、2017年土曜の蒼井翔太*7、2017年日曜の八代拓千葉翔也*8といったパターンです。

特に多いのが大橋彩香であり、2015年日曜*9、2016年土曜*10、2018年土曜*11と3回1,2番手で登場→その後別に登場というパターンがあります。へごを休ませろ!

 

3:前半トリとその前の出演者について

 

続いて2012年からの前半トリとそのひとつ前を見てみましょう。

  前半トリ前 前半トリ
2011DAY1 ELISA BREAKERZ
2011DAY2 石川智晶 JAM Project
2012DAY1 鈴木このみ 森口博子
2012DAY2 小松未可子 織田哲郎(&上杉昇
2013DAY1 串田アキラ FLOW
2013DAY2 アイドルマスターミリオンスターズ 栗林みな実
2013DAY3 富永TOMMY弘明 Coda
2014DAY1 Project.R ALTIMA
2014DAY2 堀江美都子*12 栗林みな実
2014DAY3 橋本仁 LiSA
2015DAY1 TRUSTRICK アイドルマスター
2015DAY2 SCREEN mode スフィア
2015DAY3 fhána 茅原実里
2016DAY1 玉置成実 May'n
2016DAY2 イヤホンズ(+石田燿子 FLOW
2016DAY3 鮎川麻弥 栗林みな実
2017DAY1 OxT 鈴木このみ
2017DAY2 三森すずこ スフィア
2017DAY3 ミルキィホームズ ZAQ
2018DAY1 山崎エリイ Poppin’Party
2018DAY2 fhána TrySail
2018DAY3 鈴木みのり 鈴木このみ
2019DAY1 如月千早 feat. ピアニート公爵 三森すずこ
2019DAY2 栗林みな実 アイドルマスター SideM
2019DAY3 buzz★Vibes 放課後ティータイム

前半トリはその名の通り前半の締めくくりとして知名度や経歴が長い人気アーティストが多く見られます。

まずはトリ、もしくはトリの近辺を担当した経験のあるアーティストです。2011年日曜のJAM、2015年の茅原といったトリ経験者、2013年土曜や2016年日曜の栗林、2016年のMay'n、2015年土曜や2017年土曜のスフィア、2017年金曜や2018年日曜の鈴木このみといった面々がいます。

次に人気や実力はあるが比較的若手に位置するアーティストです。2014年日曜のLiSA、2018年金曜のPoppin’Party 、2018年土曜のTrysail、2019年土曜のアイドルマスターsideM等です。この中間ぐらいの位置にいるのが2017年日曜のZAQや2019年金曜の三森すずこです。経歴的には鈴木このみもこのぐらいになるのですがトリ前を経験したことがあるので最初にしました。つまりそこまで明確な線が引かれているわけではないです。

別パターンとしてはシークレットでの出演者が前半トリを担当する場合もあります。2012年土曜の森口博子や日曜の織田哲郎、2013年日曜のcoda、2019年日曜の放課後ティータイムといった面々がいます。前半のラストに相応しいサプライズという事でしょう。またあまりにも大物すぎて後に続くアーティストの雰囲気が持っていかれないようにという配慮も見受けられます。実際2019年のHTTの後は休憩を挟まなければJAMでもきつかったと感じました(体感)。またJ-POP系のアーティストは初出演で前半のトリを担当する事もあります。2011年土曜のBREAKERZや2013年金曜のFLOW等です。これもアニメ界隈での知名度の高さがなせるものでしょうか。

また前半トリの1つ前の出演者には初か二回目の出演となるアーティストと比較的経歴を積んだアーティストにほぼ二分されます。前者には2013年土曜のアイドルマスターミリオンスターズ、2015年土曜のSCREEN mode、2015年日曜のfhána、2017年のOxT、後者には2011年日曜の石川智晶、2017年日曜のミルキィホームズ、2019年土曜の栗林みな実が当てはまります。また初出演と言っても経歴や知名度がある人やシークレット出演者が来ることがあります。2013年金曜の串田アキラ、2014年土曜の堀江美都子、2016年金曜の玉置成実や同年日曜の鮎川麻弥、2019年金曜の如月千早 feat. ピアニート公爵(実質アイドルマスターと一緒にしても問題無いでしょう)といった面々です。

 

4:後半トップとその次の出演者について

 

さてここからは後半について見ていきましょう。まずは前半と同じく後半のトップとその1つ後、そしてトリ近辺を見ていきましょう。

まずは後半トップから。

  後半1番手 後半二番手
2011DAY1 fripSide ささきいさお*13
2011DAY2 エリオをかまってちゃん GRANRODEO
2012DAY1 LiSA ALTIMA
2012DAY2 初音ミク 後ろから這いより隊G
2013DAY1 μ's nano.RIPE
2013DAY2 angela 七森中☆ごらく部
2013DAY3 ST☆RISH 喜多村英梨
2014DAY1 流田Project petit milady
2014DAY2 地獄の沙汰オールスターズ 阿仁尊地獄篇 ピーチ・マキ/アイドルマスター
2014DAY3 プリキュアマーレインボー! μ's
2015DAY1 ももいろクローバーZ いとうかなこ
2015DAY2 3年E組サマ担 七森中☆ごらく部
2015DAY3 ゆいかおり Wake Up, Girls!
2016DAY1 デーモン閣下 Zwai
2016DAY2 fhána 大橋彩香
2016DAY3 batta THE DU
2017DAY1 Roselia 西沢幸奏
2017DAY2 キラキラ☆プリキュアアラモード サマーセッション 鈴村健一
2017DAY3 B-PROJECT Wake Up, Girls!
2018DAY1 いとうかなこ Zwai
2018DAY2 悠木碧*14 内田真礼
2018DAY3 麻倉もも 雨宮天
2019DAY1 オーイシマサヨシ ReoNa
2019DAY2 スタァライト九九組 亜咲花
2019DAY3 JAM Project 小倉唯

こちらでは作品ユニットが目立ちます。前半を一度終えての仕切り直し、かつ独自の世界観を持つ作品ユニットは流れの中盤に置くのが難しいのか前半も後半も頭の方に置かれる事が多いです。また2016年金曜のデーモン閣下→Zwaiのテラフォーマーズ繋がり、2016年日曜のbatta→THE DUのジョジョ繋がり、2018年日曜の麻倉もも雨宮天→(表にはありませんが)夏川椎菜のトラセソロ繋がりといった繋がりを意識して配置する場合もあります。

少し特殊な例なのが2014年土曜です。この日の後半頭のセトリは

 

21

開け!地獄の釜の蓋

地獄の沙汰オールスターズ 阿仁尊地獄篇

22

キャラメル桃ジャム120%

ピーチ・マキ

23

地獄の沙汰も君次第

地獄の沙汰オールスターズ 阿仁尊地獄篇(ピーチ・マキ含む)

24

READY!!

アイドルマスター

 

という行ったり来たりの構成であり、地獄の沙汰オールスターズ 阿仁尊地獄篇とピーチ・マキが同じ「鬼灯の冷徹」からの出演と言う事で表も同一に扱うか否か、どちらにも対応できるようにしてみました。

続く後半二番手には作品ユニットは少なく1年に1組あるかないか程度です。初出演でここに配置される人も少なく、1回は出演経験のある人で抑える傾向が高いです。

 

5:トリとその近辺の出演者について

 

そしてトリその前の終盤3組を見ていきましょう。 

  トリ3前 トリ前々 トリ前 トリ
2005 栗林みな美 JAM Project 愛内里菜 水樹奈々
2006 愛内里菜 JAM Project 石川智晶 水樹奈々
2007 ALI PROJECT 高橋洋子 JAM Project 水樹奈々
2008DAY1 茅原実里 奥井雅美 ALI PROJECT 水樹奈々
2008DAY2 平野綾 石川智晶 米倉千尋 JAM Project
2009DAY1 ALI PROJECT 茅原実里 栗林みな美 JAM Project
2009DAY2 m.o.v.e 田村ゆかり GAKCT 水樹奈々
2010DAY1 栗林みな美 スフィア GRANRODEO JAM Project
2010DAY2 May'n 田村ゆかり KOTOKO 水樹奈々
2011DAY1 ももいろクローバーZ 茅原実里 田村ゆかり JAM Project
2011DAY2 Kalafina ALTIMA T.M.Revolution 水樹奈々
2012DAY1 ALI PROJECT AKINO with bless4 May'n 田村ゆかり
2012DAY2 宮野真守 石川智晶 GRANRODEO 茅原実里
2013DAY1 ミルキィホームズ ALI PROJECT May'n 茅原実里
2013DAY2 藍井エイル 土屋アンナ LiSA GRANRODEO
2013DAY3 宮野真守 スフィア 田村ゆかり 水樹奈々
2014DAY1 藍井エイル 黒崎真音 fripSide T.M.Revolution
2014DAY2 Kalafina 喜多村英梨 angela GRANRODEO
2014DAY3 OLDCODEX 宮野真守 田村ゆかり 水樹奈々
2015DAY1 AKINO from bless4 西沢幸奏 μ's LiSA
2015DAY2 川田まみ 宮野真守 アイドルマスター シンデレラガールズ angela
2015DAY3 Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE JO☆STARS 〜TOMMY, Coda, JIN〜 Kalafina GRANRODEO
2016DAY1 AKINO with bless4 KOTOKO ALTIMA アイドルマスター シンデレラガールズ
2016DAY2 OxT 内田真礼 鈴木このみ LiSA
2016DAY3 ナノ 蒼井翔太 ALI PROJECT angela
2017DAY1 Aqours 茅原実里 FLOW GRANRODEO
2017DAY2 fhána 氷川きよし アイドルマスター ミリオンスターズ fripSide
2017DAY3 内田真礼 TrySail LiSA 水樹奈々
2018DAY1 MYTH&ROID Do As Infinity Aqours OLDCODEX
2018DAY2 petit milady アイドルマスター SideM 宮野真守 GRANRODEO
2018DAY3 OxT アイドルマスター ミリオンスターズ ミルキィホームズ JAM Project
2019DAY1 Roselia 鈴木このみ fhána スフィア
2019DAY2 水瀬いのり angela TrySail Aqours
2019DAY3 蒼井翔太 OxT Poppin’Party 藍井エイル

ヘッドライナーたるトリに続いていくのですから、当然ながらその日の中でも人気・実力が上位となるアーティストが多く出演しています。2010年までの休憩が無かった時代には初期のアニサマを支えた人気アーティストである奥井雅美米倉千尋ALIPROJECT栗林みな実といった面々の名が並んでいます。このころはアニソンアーティスト無双ですが、水樹奈々は不動のトリです。全出演者の中で一番の動員力ですからね。

2009年ごろから茅原実里田村ゆかり、May'nといった07~08年世代の人気アーティストの名が出始めます。特筆すべきなのは2010年土曜のトリの前々を担当しているスフィアです。実はシクレを除くアーティストの中で初出演がこの位置、かつその後も継続して出演しているのはスフィアのみです。またその後に出演したGRANRODEOもそれまで真ん中寄りの位置で出演しましたがこの年いきなりトリ前に抜擢されるという采配となりました。このころから水樹以外の声優アーティストや声優ユニットがトリ近辺にも姿を見せ始めます

またこの時代2007年の高橋洋子、2010年日曜のKOTOKO、2011年日曜のT.M.Revolutionシークレット出演者はトリ近辺に出演する事が多く、ここからトリの水樹奈々やその前のJAM Projectへ繋げていくという流れが初期のアニサマにはありました。JAM水樹の存在感がそれほどまで大きかったと言えます。

そして2012年に入るとトリ近辺はベテランから人気若手まで様々な実力派アーティストが入り乱れるようになります。2013年土曜のトリとなったGRANRODEOを始め、2013年土曜にソロとしては二度目の出演にしてトリ前を任せられるようになったLiSA、初期の出演では序盤を、13年土曜は後半トップを、そして14年土曜はトリ前を任せられるようになったangela、その他にもOLDCODEX藍井エイルといったトリを担当する事となるアーティストが2012~14年の間にこの辺りを担当する事となります。なおトリ近辺の声優ソロアーティストは殆どがキングレコード関係者であり、そこ力を感じさせます。

2016年頃からは若くして人気の高いアーティストがこのあたりを担当する事となります。OxT内田真礼鈴木このみTrySailアイドルマスター ミリオンスターズ、fhána、蒼井翔太Poppin’Party・・・その多くがデビューから5年程度で(鈴木このみのみ庫の中では少し芸歴が長いですが)トリ近辺を任せられる人気と実力を併せ持つアーティストです。またこの時期から作品ユニットが本格的にトリ近辺に名を連ねる事となりました。相対的にアニソンシンガー、アニソンアーティストは少なくなってきていますがほとんどの日のトリ近辺には1組はいます。近年は声優ばかりのアニサマと言われていますが、重要な点をアニソンシンガーが押さえているのは流石と言えます

ちなみにJ-POP、J-ROCK系の一般アーティストは初出演でこのポジションを担当する場合は多く当てはまります。アニメファンにも一般層にも知名度が高く大規模会場の経験も多いアーティストは初登場でこの位置を担当する事が多くなります。(そしてそれ以来出演しない事も多いです。)またスフィアやAqoursのように初出演時既にかなりの人気があるアーティストの場合も初出演でトリ近辺となる事があります。

そして最後にトリを見てみましょう。これまで第一章でアニサマ15年の流れを見てきたように、2005年~2007年までのトリは水樹奈々が一貫して、そして2008年から2011年まではJAM Project水樹奈々の両者がそれぞれ土曜と日曜の(08年のみ逆)トリを担当してきました。このシリーズで何回も説明したように、アニサマの立ち上げ以来最も重要な位置にいたキングレコードランティスに所属する二組がトリを担当しており、2012年にJAMが卒業宣言をし水樹が出演しなかった時にもトリを担当したのはキングレコード田村ゆかりランティス茅原実里でした。2013年にアニサマが3日間に拡大すると初日の金曜を茅原が、二日目の土曜をGRANRODEOが、三日目の日曜を水樹が担当するようになり、比率としてはランティスが多くなります。

このキングレコードランティスがトリを独占していた形が崩れたのが2014年でした。この年金曜のトリをT.M.Revolutionが担当し、これが初のソニー系列からのトリとなりました。なおTMR初の、そして現在に至るまで唯一のアニソン業界以外からのトリとなります。そして土曜はロデオが、日曜は水樹がトリを担当しこれにより3日間のトリがソニーランティス、キングときれいに分かれるようになりました。翌年2015年のトリは金曜がソニーのLiSA、土曜がキングのangela、日曜がランティスのロデオと同様に分かれました。

2016年には金曜のトリをアイドルマスターシンデレラガールズが担当し、日本コロムビアから初のトリとなりました。またこれが作品ユニットからは初のトリとなりました。また土曜をLiSAが、日曜をangelaが担当し、ランティスはこの年トリを担当しませんでした。

2017年には金曜をロデオが2年ぶりのランティスのトリとなり、土曜はfripSideNBCから初のトリとなり、日曜は水樹奈々がトリを3年ぶりに担当し、この年はソニーが担当から外れました。

2018年には金曜にOLDCODEXが初のトリとなり、土曜はロデオが、日曜はJAM Projectが担当するという、初めてランティスが3日間のトリ全てを担当、かつ全て男性アーティストする事となりました。

そして2019年には金曜のスフィアと土曜のAqoursといった2組のランティスのアーティストが、そして日曜は藍井エイルソニーとして初の大トリを担当しました。この年はトリ3組が全て初めてのトリを担当し、かつ全て女性アーティスト、またJAM Project茅原実里angelaといった過去のトリ経験出演者が1組もトリを担当しないというアニサマの新たな形を示す年となりました。

 

5.5:主要パート担当アーティストから見るアニサマのトリの条件

えー、記事をアップしてから数か月経過しましたが、大切なことを言い忘れていました。このセトリから見る「アニサマのトリ担当アーティストの条件」です。

「5」の表を見返してください。アニサマのトリを担当したアーティストは2019年までに14組、その内初回から出演した全ての回でトリを担当している水樹奈々を除く13組中、大半の9組がそれ以前にトリ前を担当しています。具体的に見てみますと、

JAM Project:07→08DAY2

田村ゆかり:11DAY1→12DAY1

GRANRODEO:12DAY2→13DAY2

T.M.Revolution:11DAY1→14DAY1

・LiSA:13DAY2→15DAY1

angela:14DAY2→15DAY2

アイドルマスターシンデレラガールズ:15DAY2→16DAY1

fripSide:14DAY1→17DAY2

Aqours:18DAY1→19DAY2

といった所です。この通り、アニサマにおけるトリ前の担当というのは次のトリ担当の最大のフラグと言えます。そしてこれに該当しない残り4組ですが1組ずつ見ていきましょう。

まずは茅原実里の場合です。彼女が初のトリを担当した2012DAY2の前、2011DAY1ではトリの前々の位置でした。これは2009DAY1でも同じです。

次にスフィアの場合です。スフィアも同じく2010DAY1と2013DAY3にトリの前々の位置を担当しています。またトリを担当する前の出演回である2017DAY2では休憩前の前半トリを担当しています。この2組の場合、トリの前々を担当しているという共通点があります。なのでこれはトリ前に次ぐトリ担当のフラグと言えます。ただしスフィアは前半トリも担当していますので、こちらのフラグもゼロとは言えません。

そしていずれにも当てはまらないのがOLDCODEX藍井エイルです。OLDCODEXは2018DAY1に出演する1つ前の出演年である2014DAY3ではトリの3つ前を担当していました。そして藍井エイルは2014DAY1で同じくトリの3つ前を担当し、その次の出演となった2018DAY1でOPコラボの次を担当し、そしてそのまた次の2019DAY3でトリを担当しました。この2組のトリの3つ前担当が、トリ前、トリの前々の次ぐトリ担当の条件と言えます。

よってアニサマのトリを担当するアーティストの条件としては優先順位として

1:トリの前を経験する

2:トリの前々を経験する

3:トリの3つ前を経験する

があります。それ以外では休憩前を担当したスフィアとトップバッターを担当した藍井エイルがいますが、それぞれ2と3の条件を満たしており、それぞれ他に例が無いのでそこまで考慮する必要はあまり無いと考えられます。また1に該当するアーティストであってもトリを担当した事の無いアーティストもいる為、100%のフラグと言うわけではありません。

ちなみに昨年出演していなくてもトリを担当するという事は(特に人気アーティストほど毎年出演する事が少なくなってきている近年のアニサマでは)よくあります。前回出演からトリを担当するまで一番時間の空いたアーティストはOLDCODEXの4年です。これもトリ担当の条件と言っていいかもしれません。

次回の記事から、さらにトリの条件を絞り込んでいこうと思います。

 

6:映像販売担当とトリの関係について

 

よくアニサマのトリを予想する際に言われるのが「アニサマ映像の販売担当会社が翌年の大トリを担当する可能性が高い」という事です。本当にそうなのか、実際に見ていきましょう。

アニサマの映像販売担当は以下の通りになっています。

  アーティスト レーベル 映像販売担当
2006年 水樹奈々 キングレコード ビクター/キングレコード
2007年 キングレコード(発売のみランティス
2008年 JAM Project ランティス キングレコード
2009年 水樹奈々 キングレコード
2010年
2011年
2012年 茅原実里 ランティス
2013年 水樹奈々 キングレコード
2014年 ランティス
2015年 GRANRODEO ランティス ソニー
2016年 angela キングレコード キングレコード
2017年 水樹奈々 ランティス
2018年 JAM Project ランティス ソニー
2019年 藍井エイル ソニー キングレコード

ご覧の通り長年キングレコードが独占してきていましたが、2014年からランティスソニーキングレコードの3社が持ち回りで担当しています。また映像制作はこの3社に加えアニサマ運営にかかわるMAGES.が加わり4社が共同で行っています。

トリとの関係を見るとランティスが発売を担当した2007年の翌年がランティスのJAMという点はありますが、キングが製作した2011年の翌年の大トリはランティス茅原実里と関係は無く、むしろアニサマにおけるキングレコードのパワーを象徴しているというのみに見えます。この法則が現れたのは2014年に三社持ち回り方式になってからです。2015年の販売がソニー→2016年の大トリはキングのangelaという時を除きこの点は当たっているように見えます。ただしこの2014年はアニサマそのもののトリのバランスが変化した年でもあり、単に3社が大トリを務められる人気アーティストを多く擁している、というだけかもしれません。

いずれにせよ今年、2020年の大トリがキングレコードから来るのかどうかはまだわかりません。

 

7:まとめ

 

と言うわけでアニサマ主要パートについてまとめてみたのですが・・・なんともまとまりのないまとめになりました

近年の傾向ではOPコラボ→作品ユニットor新人からスタート、時々トリクラスが来る→なんやかんやでライブが進む→中堅所or人気の若手アーティストが2組ほど出て前半終了、たまにここらへんでシークレットあり→後半も作品ユニットからスタート→若手、中堅所のアーティストが後半二番手、そのぐらいのアーティストが主として後半は進む→トリの3組前ぐらいから武道館クラスの人気や勢いのあるアーティストが登場→アリーナクラスの人気アーティストがトリ

だいたいこんな感じです。と言っても出演者によって構成は色々と変わりますし2014年や17年のような出演者が比較的大物が多い場合は惜しみなく人気アーティストを配置できますからこのパターンには当てはまらないんですけどね。

まあ今後アニサマのセットリストを予想する事がありましたら大体この人はここに来るかなー、ぐらいの気持ちで今回の記事を思い出していただけたら幸いです。

 

今回も見ていただいてありがとうございました。

次回の更新もよろしくお願い致します。

 

目次代わりの記事→Animelo Summer Live15年史勝手に分析 0

最初のシリーズ→1-1:アニサマ15年と2005~07の概要

次のシリーズ→2-1:アニサマ出演者音楽レーベルについてその1(ランティス)

このシリーズの次回の記事→3-2:コラボ&カバー曲から見るアニサマアーティスト

*1:声優としての活動もしていますが現在ではほぼアーティスト活動のみとなっていますのでアニソンシンガー扱いとします

*2:蒼井エイルの病欠に伴う代打出演

*3:同日に南條愛乃がソロ名義で出演

*4:同日にコラボ曲を出したWake Up, Girls!が出演

*5:同日に復帰曲がOP担当だった作品のEDを担当したレン(楠木ともり)が出演

*6:けものフレンズ with オーイシマサヨシRoselia

*7:KING OF PRISM→ソロ

*8:アイドルマスターSideMB-PROJECT

*9:てさプルん♪→ソロ→つん♡へご

*10:Poppin’Party→ソロ

*11:ウマ娘 プリティーダービー→ソロ

*12:アニソン歌手活動が先かつ現在でも主であるが、声優としても多くの作品に出演しているので声優アーティストとします

*13:アニソン歌手としての活動が有名ですが、現在に至るまで著名なアニメ作品や映画吹き替えに出演しているので声優アーティストとします

*14:キャラクターソング