一見野郎のこれは個人の感想です

こちらは私、一見野郎が周りに気を適当に使いつつアニメ・アニソン・読書等の雑談をするブログです。

一見野郎が選ぶライブで良かった曲十選

先週は喜ばしい事に名古屋、横浜、調布、立川、有明と色んな会場でライブがありました。勿論ユニクロンだのダイアクロンだののせいで世の中はえらいことになっていますし、感染によって出演が出来なくなる方、ライブに行けなくなる方が出てしまう事は本当に痛ましいですが、こういった中でもイベント開催が出来る世の中である事、そしてそのために努力してくださる方々には感謝しかありません。

 

その中の一つ、横浜のぴあアリーナMMで開催された「オダイバ!!超次元音楽祭」は毎回毎回豪華アーティストが出演していますが、今回の土曜はアニサマキングレコード関係以外のライブとしては非常に珍しい事に、水樹奈々が出演しています。

そんな水樹奈々のセトリはこちら。

・・・いやなんですかこのセトリは。馬鹿が考えたんですか?(最高の誉め言葉)

自分もtwitter「最終話直前の完全合体戦隊ロボ」「バイキングで何も考えずに好きな物手当たり次第に乗せた皿」「ぼくのかんがえたさいきょうのセトリ」と例えましたが、まあこれでコール禁止とか国際条約違反クラスのセトリですよはい。バレンタインなのに「深愛」すらねえ!

特に七曲全てのタイアップ先の作品シリーズが別であるのが、最強の声優アーティストたる水樹奈々の層の厚さを証明しています。

本当これアニサマでやってくれねぇかなぁ!っていうか何で配信NGだったんですか指定○○団キングレコードさん!

 

そんな2月はバンナムフェスの詳細発表が予定されていたりAnimeJapanの詳細発表がされています。AJは今年も全ステージ配信をしてくれる、しかも現地チケットを買うだけで配信も見れるという神対応です。例年より500円ほど値上がりしているとはいえ十分許容範囲でしょう。

さてそんなAnimeJapanでここ数年開催されていたアニサマ発表会ですが、今年はステージにその名前がありませんでした。アニサマ2021の円盤にチケット最速先行抽選予約券が封入されているのでやらない事は無いでしょうが、少なくとも発表は別の配信になるかと思います。おそらく2月中にいつ発表会があるかの発表(ややこしいな)があり、3月辺りに発表会となるのでしょう。もう少し時間がかかるんじゃ。

 

さて今回の企画は「一見野郎が選ぶライブで良かった曲十選」。その名の通り私が実際に行ったライブで聴いた曲の中で特に良かった曲を10個ほど選んでみました。実際に行って聴いた曲という事で配信ライブは抜きにしました。

判断基準としては個人的な好み、レア度、盛り上がり等々ありますが、今回は完全に自分の主観です。ご了承ください。また「十選」ではありますがベスト10ではないので1が一番上というわけではありません。とりあえず古い順に並べてみました。

まあ正直「俺はあの曲もこの曲も聴いた事あるんだぜー!!円盤化してないあの曲も配信もしていないあの曲も聴いたんだぜいいだろー!!」とイキってマウントを取りたい日もあるという事です。決して遠征出来ない八つ当たりでは無いです。決して決して・・・

それではご覧ください。

 

1:林原めぐみGive a reason」(2015/06/20 「KING SUPER LIVE 2015」 DAY1)

 

当時ソロライブを開催した事が無く(2022年現在でも1度のみ)、自身のラジオ公録内のライブコーナー程度でしか歌を聴ける機会の無かった林原めぐみ。そんな彼女が出演する事が最大の話題となった「KING SUPER LIVE 2015」は円盤化もされていますが、円盤に完全収録されているのは2日目だけなんですよね。初日は日替わりとなった曲のみ収録されています。

そしてだれがいつ、どの曲を持ってくるかという意味では、2日間同面子で開催されるフェスの場合初日の方が遥かにサプライズや緊張の意味では上回ります。

そんな出演者しかわからない状態で始まったキンスパ初日、残テから始まったライブ前半、特別な演出も無しにこの曲のイントロが流れた時の叫び。あれほどの歓声を今後のライブ人生で聞くことはあるでしょうか。

そしてジーンズで歌う林原めぐみ。特注衣装なんて必要ない、シンプルイズベストなレジェンドの実力を見させていただきました。SSAで本人を見た時には「実在するんだな・・・」と思いましたが、これはおそらくその日にいた2万7千人ほどのほとんどの人が感じたはず。

某井口さんも翌週のラジオで本人にそう話してたし!

 

2:JAM Project×T.M.Revolution「SKILL」(2017/03/26 「AJ Circuit in 両国国技館 ANISONG WORLD MATSURI 2017」)

 

JAM Projectは自分が初めてライブを見に行ったアニソン歌手なんです。2010年の静岡市民文化会館なので、今から干支が逆回転したころですね。それから7年後、久しぶりにJAMが出たフェスを見に行きました。しかも自分の推しであるTMさんもいるライブで。

しかも最前でした(マウント)。まあこのライブ自体5000人入る両国国技館で3000人ぐらいしかいなかったらしいんですけどね。

JAMはようやく聴けた「THE HERO」だったり久しぶりの「GONG」や「VICTORY」だったり、TMは「INVOKE」や「ignited」といったSEED曲に聴きたかった「resonance」、みんなで水樹パートを担当したプリロゼ革命、エモエモな「HEART OF SWORD」・・・とまさに神セトリだったんですが一つ絶対に歌うはずの曲が無い。そしてネタバレしていたコラボがまだ無い!

まさか・・・と思いながらもアンコールにJAMが登場。そしてTMを呼び込む!そしてそして影山ヒロノブが皆が待ち望んでいた事を言ってくれる!「コラボでSKILLをやろうと!!」

これまでもアニサマ等で何度か共演した事がある二組がついにがっつりとコラボを!まあそこからは夢のような空間でしたね・・・兄貴が歌う「それが夜明けか~」の歌詞、ダニーソードならぬタカノリソード、そして遠藤正明VS西川貴教のラストのロングパート合戦・・・なんでみんな来なかったの!タイトルに付いている通りAnimeJapanの日にあって当日券ダダあまりだったんだからオタク沢山東京にいたでしょう!

ここから1年半ほどJAMとTMはアメリカやフランス等海外でのアニソンフェスでご一緒する事が何回かあって、その度にコラボしているのですが、その中で一番大規模だったのが2018年7月、中国は上海のメルセデスベンツアリーナ、1万8千入る会場で開催された「BiliBIli Macro Link – Star Phase × Anisong World Matsuri 2018」でした。

このイベント自体JAMとTMに加えMay'nや鈴木このみ、ポピパにデレミリ等大人気アーティストが基本から集結、TM×May'nの「butter-fly」で始まりこの「SKILL」コラボで終わる、しかも曲の終盤の「SKILL MY HEART~!!」で全出演者がステージに登場する演出付きという豪華フェスでした。しかし日本からのチケット購入が不可能で海外向け配信も無し、何とか日本のオタクが現地での伝手で来場できました。

つまりこのコラボ曲は日本人よりも中国人の方が聴いた事があるという事です。いやアニソンは全人類のものなのでみんなで楽しめるのはとても素晴らしい事なのですが、それはそれとして日本の大会場でもやってほしいよ!アニサマとか!(結局それかよ)兄貴も去年「アニソン・アンプラグド」で「SKILLは僕の曲と思っている」とまで言ってくれてるので!

 

3:T.M.Revolution 「HEART OF SWORD~夜明け前~」 (2017/05/28 「MUSIC THEATER 2017」DAY2)

 

先ほどの続きになりますがJAMの「SKILL」をTMRとコラボしたのは単に人気アーティスト同士の神コラボというわけだけではありません。元々JAM Projectの結成のきっかけは一般アーティストによる作品に合わないタイアップの乱発への対抗という意味もある「21世紀に古き良きアニソン魂を継承する」というものでした。そういう意味でJAMが代表的な「アニソンを多く歌う一般アーティスト」であるTMRとコラボをするというのは一つの時代が終わり、新たな事態が始まる意味でもありました。

しかしTMRは、西川貴教は自身がアニメを好きという事もあり、決してアニメを無視するようなタイアップ曲を歌う事はありませんでした。ガンダムSEED戦国BASARAソウルイーター等の人気作と共に彼の歌うアニメソングは、アニソン歌手の歌うアニソンと同じようにアニメファンに受け入れていきました。

そんなT.M.Revolutionにとって最初のアニメ主題歌がこの「HEART OF SWORD~夜明け前~」です。この曲は実は普段のソロライブではツアーファイナルぐらいでしか歌われません。一方自身にとっても大切な20周年や25周年のライブツアーでは毎回最後の曲に選ばれる、アーティストTMRにとってもこの曲が自身のブレイクのきっかけになった本当に大切な曲です。アニサマ2014での名MCからのこの曲については語るまでもないでしょう。

そして2016年から2017年のデビュー20周年ツアー、先ほどのAnisongWorldMatsuri、SSAでの真の20周年ファイナルライブを終えたその2週間後、ソニグループ初のアニソンフェス「MUSIC THEATER 2017」が開催されました。既に大人気アーティストとなっていたLiSAがトップバッターを務め、FLOW、TrysailClarisといったソニーを代表するアニソンアーティストが次々とアンセムをアニメ映像と共に披露、そしてトリのKalafinaの出番が終わり・・・ガンダムSEEDの映像と共に真の大トリとして登場したのがT.M.Revolutionでした。ソニーのアニメソングはあなたから始まったのだから、このフェスのトリとして出て欲しいと言われたTMRはガンダムSEED3曲を立て続けに披露。最後のMCに入ります。その中での彼の叫び声がどうしても忘れられません。

「俺がデビューしたのは1996年。その頃を振り返ると、いい曲作って本当に気持ちのあるものを作っても、アニメのヒットソングはテレビに出られないという時代もありました…ふざけんなよ!気持ちが入ったもん作ってんだから、それに優劣なんかつけるはずねぇよな。だよな!?」

常にJ-POPの第一線で活躍していた、そして心からアニソンを愛していたこその葛藤と叫び。それから5年が経ち、既にアニメソングは音楽の1ジャンルとして君臨し、レコード大賞を取るまでに至った。今の時代を考えるたびにあの日のあの曲を、あの叫びをどうしても忘れられないのです。

 

4:LiSA 「Rising Hope」(2017/08/27 「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」DAY3)

 

先ほどの「MUSIC THEATER 2017」でもトップバッターだったこの曲。まあ2017年時点では既にリリースから3年経っていますしアニサマでも2回歌っていますし、ソロライブでも常連、リスアニとかの他フェスでもお馴染みで、はっきり言ってレア感はそこまでもないんです。

・・・しかし「アニサマ2017」での披露ということは大きな意味を持ちました。このブログを読んでる皆さんにはもう言うまでもありませんが、アニサマ2017は久しぶりの出演となったアーティストから待望の初出演となったアーティスト迄数多くの大人気アーティストが揃い、初日のハレ晴れユカイからラスボス級のアーティストと楽曲が揃っていました。

そして迎えた3日目はLiSAとシークレット出演となったMay'nとの「crossing field」「Chase the world」のコラボから始まり、数多くのアーティストが最終日を盛り上げていきます。そしてTrysailの出番が終わり残っているアーティストは水樹奈々とLiSA。片やアニサマの始まりから頂点に君臨するトップアーティスト、片や既にアニソンシンガーのトップと言っても過言ではない大人気アーティスト。出演者発表の時から頂上決戦といった雰囲気が漂っていましたが、この日のLiSAはチャンピオンに勝負を挑むチャレンジャーでした。ソロアーティストとしてのデビュー曲である「oath sign」から始まり最新曲である「だってアタシのヒーロー」、自身にとっては無くてはならない作品であるSAO初の劇場版主題歌である「Catch the Moment」、この時点でLiSAが作り上げる事の出来る最強のセトリをもって王者に勝負を挑んできました。そして続くMCで彼女は叫びます。

「私達は今まで見たことない最高潮のアニサマを大先輩にこの後引き継がないといけないんですよ!ここにいる全員力貸してくれますか? 行けるかアニサマー!!」そして拳を突き出し叫ぶ!「Rising Hooooooope!!!!!!!!」

アニサマ2017という伝説のライブの3日目のクライマックス、最後に水樹奈々というラスボスを残した状態でのこの曲。盛り上がれない方が嘘でしょう。SSAが爆発したかのような観客の咆哮とコール、光るウルトラオレンジ。その盛り上がりはアニサマ映像の固定カメラが揺れる様子でもわかるでしょう。サプライズでは無いわかり切った王道、だからこその約束されたステージでした。

・・・色々言われてる、というか自分も好き勝手言ってるこの後の水樹奈々ですけど少なくとも前半の選曲は百点だと思うんですよね()

 

5:大橋彩香×Machico×ウマ娘「うまぴょい伝説」(2019/01/19 「ANIMAX MUSIX 2019 OSAKA supported by ひかりTV」)

 

一度でいいから生で聴いてみたい歌ってのがいくつかあります。自分にとっての「うまぴょい伝説」がそれでした。一方で作品ユニット関係のライブは敷居が高い所があります。アニメ作品ならばともかくゲーム作品とかだとやりこまないとストーリーとかもしっかりわからないし。そもそも作品によっては倍率が凄い事になってご用意されなかったり。まあ当時のウマ娘はゲームも無かったんですけどね!

ウマ娘は2018のアニサマにも出たけど日曜しか行けないこの身&アニサマのうまぴょいはそもそも(ry)・・・、さらにその後のライブでも大きな動きが無かったのでもう聴ける機会は無いんだろうなー、と思って行ったアニマ大阪。自分も過去に記事で書きましたが純粋に、普通に楽しいライブでした。一方で想定を大きく上回るライブでなかったのも事実です。これは別にアニマをdisってるわけではありません。アニマのいい所の一つには平均点が高く大きく外す事が無い所がありますが、これは逆に百点満点以上のセトリが作れないという悪い所になりえます。アニサマは逆で百点満点の所百五十点ぐらいのセトリを作ってくれる時もありますが、下手をすれば赤点セトリになってしまう場合もあります。

脱線失礼。そんな中想定外のアーティストや曲をぶっ込まれると湧き上がるのがフェスというものです。そりゃあぶち上りますよね。まあその後ウマ娘は2年以上雌伏の時を経て去年一大ブームとなったわけですが、こんなご時世となってしまったので思いっきりコールが出来るうまぴょいは今の所出来ていません。自分もアニマ横浜2021で再度うまぴょい伝説を聴けて、まあ嬉し楽しだったのですがやっぱりコールが出来なかったのはキツかったです。

・・・後自分はちゃんとルールとマナーを守って参加してましたからね!

 

6:SOS団ハレ晴れユカイ」 (2019/06/23 「20th Anniversary Live ランティス祭り2019 A・R・I・G・A・T・O ANISONG DAY-03」)

 

実はハルヒって見た事無いんですよね(台無し)

そんな自分でもこの作品の与えた影響の大きさはわかります。現在まで続く京アニ作品がメジャーになった第一歩(と言ったら「AIR」を忘れるなと叩かれそうですが)であり、アニメががっつりオタクでない人間にも愛されるようになったきっかけの作品の一つである事を否定できる余地はありません。

そんなハルヒも2010年代では「涼宮ハルヒの消失」を最後にアニメ本編の展開は無く原作も新刊がストップ、もはや過去の作品に・・・となっていた時のサプライズとなったのがアニサマ2017初日の初っ端からのシークレット出演でした。その後もMBSアニメフェス2018でのシクレ出演や角川のイベントでSOS団3人が集まるなどの機会がありました

そんなSOS団がシークレットでは無い出演として発表されたのがランティス祭り2019でした。良くも悪くも(というか悪い方が多いのですが)話題になったこのフェスですが、良い方面で話題になったのがSOS団だったと思います。これまでのイベントでの出演は3人で出演する際には「SOS団平野綾×茅原実里×後藤邑子)」名義でしたがこのイベントでは「SOS団」名義のみ。これはハレ晴れだけではないのでは・・・と思ったのですが予感的中。

ハルヒのアニメ映像が流れてからの「冒険でしょでしょ」

→「雪、無音、窓辺にて」、でキャラソン複数確定

→ショートバージョンとはいえ喉からCD音源の「恋のミクル伝説」で感無量

→「まっがーれ↓スペクタクル」で3人では無い事が確定した事も相まって盛り上がる

→「倦怠ライフ・リターンズ!」が無かった、まあ仕方がない

→そして5人での「ハレ晴れユカイ」そりゃあ盛り上がるわ

という完璧な流れでした。歌は無くても踊る杉田智和(敬称略)を見られる事は今後の人生であるのでしょうか。

「サプライズとしてのSOS団」としてはアニサマ2017という最大のインパクトを超えられないのはわかり切っている事なので、それを超えることが出来るのは正式に出演し、かつその中でサプライズを仕込むという事でしょう。

・・・3日間全部このぐらい力を入れてくれたらなぁ()

 

7:放課後ティータイム「Don't say "lazy"」 (2019/09/01 「Animelo Summer Live 2019 -STORY-」 DAY3)

 

サプライズになってないサプライズという意味では先ほどの「ハレ晴れユカイ」と同じかもしれません。一応サプライズでシークレットではありますが、散々Pが出演した各種番組とかで匂わせしてたやんけ、わかり切ったシクレやんけ!と言いたい方もいるかもしれませんが細かいこたぁいいんだよ!

SOS団もそうですが、この辺りのユニットってそもそも生で見られる機会が殆ど無かったんですよね。今のアイマスラブライブのように毎年イベントをしていたわけでもない、アニサマのような映像に残るフェスに出ていたわけでは無い、数えるほどしか無かったイベントは抽選倍率がえらく高い・・・

さらにアニメ作品展開としてはもう終わっているのでもう聴ける機会も無いんだろうな、という点ではSOS団以上のハードルの高さでした。もし一切匂わせが無ければもっと話題になったんだろうけど細かいこたぁ(ry

アニメ放送から10年経つとあの頃青春を過ごした人、ライブを見れた事自体が大切な思い出の人、現地に行きたくても行けなかった人、後から知った人と色々いるわけですが、まあ色んな人の想いがあそこにあって実現したんだなぁ、本当に良かったなぁと思ったわけです。

例の件を差し引いてもこの年はアニメ放送10周年という節目であったわけで、そんな年に再び放課後ティータイムが揃ったという意義はとても大きなものだったと思います。この為に色々と調整し現実のものとしてくださった関係各所の皆様にも本当に感謝。

そしてこれ、アニサマのシクレハードルをさらに引き上げてしまったんですよね。血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ・・・

 

8:STAR ELEMENTS × 夜想令嬢 -GRAC&E NOCTURNE-「赤い世界が消える頃」(2019/09/22 「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 6thLIVE TOUR UNI-ON@IR!!!! SPECIAL<追加公演>DAY2」

 

アニメを作るのが、キャラクターを演じるのが、アニメソングを歌うのが現実の人間である以上、現実の事情とアニメを完全に切り離すのは難しい所があります。2019年のアニサマと例の事件であったり、この曲然りです。また現実の事情と作品を結び付ける際には細心の注意が必要であり、某バンドリの「ドラマ性」発言のように不用意な発言は激しい批判に晒されます(まあこの発言は自業自得ではありますが)。

この楽曲自体は「アイドルマスターミリオンライブ!」の企画で生まれた楽曲であり、劇中劇の作品キャストをプロデューサーの投票で決めるというものであり、その結果この楽曲の劇中劇の主人公に選ばれたのは種田梨沙演じる田中琴葉でした。ちな私の担当でもあります。ですが2016年9月に種田が病気療養のため活動を休止、次点であった木戸衣吹演じる矢吹可奈が主人公を演じる事になりました。声優にとっての役がどれほど大切なものであるか、降りなければならなかった側、立たなければならない側、互いの心情など一介のオタクが慮ろうと遥かに至らないものです。それこそ本人が必死に絞り出した想いを受け止める事しか、我々には出来ないのです。

それから3年が経過し種田は声優業に復帰しアイマスのステージに再度立つ事が出来ました。そして琴葉と可奈は一緒のユニットを組む事となり(残る一人はミリオンライブの主人公と言ってもいい、山崎はるか演じる春日未来)、当然演じる種田と木戸も一緒にライブに出る事となりました。

そして願いが叶うなら、いつか種田梨沙演じる田中琴葉がこの曲を歌っている所を見てみたい、聴いてみたい。でも複雑な想いを背負って歌った木戸衣吹の思いも大切にしたい、願うなら二人が一緒にこの曲を歌う所が見たい・・・

これは自分を含め多くのプロデューサーが抱いていたと思います。そして迎えたライブ当日、この曲のイントロが流れた時の歓喜の叫びを忘れることは無いでしょう。サプライズの衝撃とも異なる、この曲が聴けたという喜びとも異なる、願いが叶った時の歓喜の叫び。後のMCで一緒に歌えてよかったと涙する二人に、私はよかったねぇ、よかったねぇと思う事しか出来ませんでした。

こういった現実の事情と、特に望ましくなかった事情が絡んでくる演出は下手をすると「感動ポルノ」と批判される事もあります。それでもファンや演者の願いを叶えることを選んだスタッフには感謝しかありません。個人的な感情と感謝の念を含め、十選にランクインさせました。

 

9:仲村宗悟×西川貴教「DRAMATIC NONFICTION(2019/10/19 「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル day1」)

 

本当に予想していない、考えも及ばないサプライズは何が起こったのかわからない、というのを思い知らされたのがこの曲です。

SideMについては浅学な私、まともに知ってるのはドアラとかReason!!とかの知名度の高い曲ぐらいですし、ドラスタと言えばムンナイぐらいの意識低いオタクでした。それでもアニサマとかバンナムフェスとかで見たSideMはほぼ初見でも楽しめるのはやっぱりアイマスってクオリティ高いよねーと思っていたのですが(この二つのライブの平均点が高いこともあるのですが)、バンナムフェスday1のSideMパート後半の2曲目に来たこの曲。

この日はDRMATIC STARSのメンバーが仲村宗悟一人しかいなかったので完全の予習範囲外だったのですが、イントロが流れた時点のどよめきでこれは大変な事が起こっているぞ、となり、ポップアップで兄貴が上がってきた時にへ!?ん!?何が!?となり、1番のサビが終わった所でしゅごんが兄貴の名前を呼んだ時にようやく事態が呑み込めました(判断が遅い

これをランクインさせた理由ですが、第一に兄貴が自分の推しだからという完全に個人的な理由。第二にアイマスが他アーティストとコラボし、その相手が作品ユニットでは無い一般アーティストである」という非常にレアなケースだからです。

アイマスラブライブは業界の二大最大手作品ユニットであると共に、ライブで他アーティストとコラボをするというのは非常に珍しいアーティストです。一応アイマスは昔からラジオでアニソンであるか否かを問わずラジオでの楽曲カバーやCD音源化をしてますがライブでの披露は滅多にありませんし(これについては次の曲で記述します)、ラブライブはそれすらありません。作品ユニットとしてのフットワークが軽かったミルキィとか、元々カバー曲もやってたWUG、カバーそのものが目玉であるバンドリのような、フェスでコラボするのが当たり前になっているユニットとは大きな差があります。アニサマ2015でのアイマスラブライブコラボは有名ですが、逆に言えばそれぐらいしかしたことがありません。

物凄く偏見にまみれた事を言えば、閉鎖的で身内向けという事です。まあ作品ユニットは多かれ少なかれそういう所がありますが、ファンの間にも作品の世界観を大切にしすぎてフェスなのに外向けの受けの事考えてなくね?と思わなくもなくもないです。

そんな中SideMがアニソン歌手どころか一般アーティストである兄貴とコラボしたのは、フェスとはいえ大きな転換点であると言えます。バンナムフェスでは翌日のday2でアイマス×楽曲提供者のコラボがありましたが、その他にもこの時期からデレステでのコラボイヤーのスタート、翌11月のデレ7th名古屋でのDJ KOOゲスト出演と単なる作品ユニットの枠を超えたライブ展開をしていました。ちなみにラブライブでもアイマス関係のコラボが相次いだのと同時期、2019年11月に開催されたランティス祭り2019のニューヨーク公演でGuilty KissがTRUEやZAQJAM Projectといったランティス所属のアニソン歌手とコラボしています。日本でもやれ。

この2019年秋~20年冬はアイマスラブライブも作品の枠を超えた動きが活発でとてもよきよきでした。世界がこんなことにならなければもっと色々やってくれたのかもしれませんが・・・

 

10:大橋彩香HOT LIMIT」(2020/02/15 「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Glowing Rock!(大阪公演) 1日目」)

 

またこの組み合わせかと、というか半分アイマスTMR関係じゃねーかと思ってる皆さんすみません。だって100%個人の主観なんだもん。

まあこれも先ほどと同じく推し&聴けるとは思えなかった曲のコンビなのですが、まあ先ほどの通りこの時期はアイマスが他アーティストとのコラボ展開を盛んにしていた時期であって、本人が来るかもと言われたりもしたり、というか本人もネタにしていた時期です。

HOT LIMIT」自体は世に出てから20年以上たった今でも愛され、何回もカバーやパロディの対象にされてきた楽曲ですが、この楽曲とシンデレラガールズが結びついたのは「2016年夏のコミケ西川貴教が出した薄い本にデレマスキャラデザの杏仁豆腐がHOT LIMIT衣装の島村卯月の絵を寄稿する」というどうしてそうなった案件から始まり、2017年2月にTMR20th企画として発表されたHOT LIMIT アニバーサリーコラボフィギュア」の1つとして上記の絵が立体化される事が発表され、2018年年にカバー曲がデレステに実装され、ついに2020年2月のライブで本当に披露されるという、関係者全員のネジが吹っ飛んだ愛されるツッコミ所満載の流れがら生まれました

自分もバンナムフェスでご本人と共演かーと思っていましたが出されたのは予想を上回る先ほどのコラボ(誉めてるってばよ)、そしてまさか自分が行けた大阪初日で、5万人の前で披露された生バンド付きのカバーをやってくれたというだけで大満足です。さらに大型送風機を用意して風を再現する原曲リスペクト付き。このライブが結果的に自分が行けた現時点で最後の、「数万人が入る満員の大会場で声を出せたライブ」である事の補正も入っていますが、それを抜きにしても聴けてよかった1曲です。

まあこれ正確にはアニメソングでは無いのですが、後にデレステを含む様々なアニメやゲームでカバーされたり、後にアニメ「ReLIFE」の話数限定EDに起用されたりと様々な場面でアニメと関わっていった楽曲という事で多めに見てください。「気まぐれロマンティック」や「secret base 〜君がくれたもの〜」と同じくアニメ・ゲームと関わる中で新たな意味買いが持たれるようになった楽曲です。

「アニソン・アンプラグド」でもこの話をご本人同士がしていたので、いつか何らかの形でコラボしてほしいなー、という期待を込めて締めに持ってきました。

 

以上、「一見野郎が選ぶライブで良かった曲十選」でした。最初に言った通り非常に偏った好みです。TMRもしくはアイマス関係が半分だったり殆どがフェス系イベントだったり、作品ユニット以外のアーティストのコラボ無し曲が2曲だけだったり。これは自分の中での判断基準で「レア度」の高さが引っかかるためです。他の所では滅多に聴けない、映像化もされない曲はどうしても高くなります。これで皆さんも私の好みが良くわかると思いますが・・・

 

最近は少しづつではありますが感染者数も減少傾向が見え始め、三回目接種も進んでいき、去年秋の一時のイベント正常化への動きをもう一度取り戻し、そのまま従来の形へ復帰できる筋道を作り出す事が可能になりそうです。大変な状況ではありますが、一昨年ごろのイベントが一方的に中止になる流れはもう起きていません。

まだ少し、もうしばらく、あと数か月かはわかりませんが、きっとまた沢山のイベントに参加して素晴らしい楽曲に出会うことが出来ると思います。

 

・・・というかそうならないと身が持ちません。いい加減バンナムフェスもキンスパも、近々発表のあるアニサマにも行きたいので!既にチケットを持っているライブイベントも複数あるので!なので政府と各自治体はワクチン接種の為に頑張ってください!十分頑張ってるのはわかってるし強力しかできない身ではあるけど協力はするので!

 

という事で皆さんも最大限の対策をして現地と配信を使い分けつつ、イベンター生活を楽しみながら今を生きていきましょう。

 

今回も読んでくださりありがとうございました。多分次はアニサマ2022の発表後になるかと思います。また次回お会いしましょう。